ブレイクダンスについて知っておきたいこと

ブレイクダンスとは1970年代に、ニューヨークのサウスブロンクス地区で生まれたダンスのジャンルの1つです。アフリカ系のアメリカ人やラテンアメリカ人の若い世代の人達が、ストリートで発展させてきた歴史があります。1980年代前半頃からブレイキンやブレイクと略されて、世界的に広く浸透されていったダンスです。
ブレイクダンスを踊る男性や女性は、それぞれB-BoyやB-Girlなどと呼ばれることもあります。ブレイクダンスは元々治安が悪かったニューヨークのサウスブロンクス地区の若者達が、暴力によって対立をするのではなくダンスのスキルやパフォーマンスで相手と対峙する為に発展していった文化です。ブレイクダンスは一時のブームに収まらずアメリカはもちろん、ヨーロッパやアフリカ南米などにも広がり日本でも人気があり世界大会などで優勝に輝くダンサーも多くいます。
ブレイクダンスに欠かせない要素として、まず挙げられるのが音楽です。1970年代にブレイクダンスが急速に広まった時にはファンクやソウルなどに合わせて、ダンスパフォーマンスを行い数多くのダンス映画も制作されています。またブレイクダンスはジャンルレスな音楽で自由にダンスすることも大きな魅力であり、エレクトロミュージックやロックなども多く使用されています。ブレイクダンス自体はストリートで相対するチームがパフォーマンスを行い勝敗をジャッジするものでしたが、最近ではダンス人口の高まりや人気なども手伝って2024年のパリオリンピックの正式種目に選ばれて大きな注目を集めています。
ブレイクダンスの技は多彩で体一つで様々な表現を行うことが一番の魅力となっており、日々進化して新しい技が生まれ続けています。ヒップホップカルチャーの中でも絶大な人気を集めているブレイクダンスは、オリンピックの正式種目になったことでこれからスポーツとしての裾野が大きく広がる可能性がありオリンピック後はさらに競技人口が増加すると予測されています。日本でもダンスが2012年から中学校の授業で必須化となり、小学校の授業でも表現運動という形で取り入れられています。
日本の若い世代のブレイクダンスパフォーマーは男女を問わず世界でも高い評価を受けており、小学校や中学校といった段階から身近にダンスで表現をするという環境が整いつつあります。元々はニューヨークの若者達がブレイクダンスをして勝負を付けるものだったのですが、今や世界中のパフォーマーが新しい技を用いて自己表現をする一つの文化として日々発展し続けています。