ボールルームダンスと社交ダンスとソシアルダンスの違いはなに?

ボールルームダンスは、ラテン語で舞踏室で踊るダンスという意味です。これはあまり日本では聞くことが少ないでしょう。どちらかと言えば、ソシアル ダンスや社交ダンスの方が有名でよく聞きます。それでは、この3つの違いは何かといえば、とても簡単です。違いは全くなく、それぞれ同じ種類のダンスを別の言葉で表現しているだけです。したがって、どの名前で呼ばれていたとしても、ダンスステップは同じです。
日本には明治時代にボールルームダンスが入ってきたのが歴史の始まりですが、英語のソシアル ダンスを日本語で社交ダンスと誤訳したのが背景です。そもそも、英語でソシアル ダンスは大勢で踊るダンスも、二人一組でダンスホールで踊るダンスも含みます。英語でボールルームダンスを表現する場合は、ソシャリティダンスと呼ばれることが多いですが、これは、ボールルームダンスが生まれる前から存在した概念であり、少し異なるカテゴリーに入ります。
いずれにせよ、現在日本で使われているこれらの言葉は、いわゆる男性と女性が舞踏室で曲に合わせてダンスステップを踏むダンスを差しているので、同じと考えて問題ありません。ワルツやサンバ、タンゴといったいろんなダンスステップが存在しています。全部で10種類ありますが、スタンダードとラテンアメリカン種目に5種類ずつ分けることができます。
これを競技化したものが、競技ダンスやスポーツダンスと呼ばれているものです。本来は斜行パーティー等で踊られる、コミュニケーションの一つとして行われていたものですが、競技ダンスやスポーツダンスはそれを種目化して、踊りの美しさや技術の高さなどを点数化して順位を競います。
以上のように、同じことを差していても呼び方が異なるのは、それぞれ呼ばれるに至った過程が異なるからです。現在では、ボールルームダンスと呼ぶようにする流れが出てきており、これは外国でも英語圏では一般的に用いられているものなので、適切な表現と言えるでしょう。とはいえ、現在でも昔からの表現方法は使われているので、かえって社交ダンスやソシアル ダンスと言わないと知らない人に通じないこともあるので、違いを聞かれた時に説明できるようにしておいた方が無難です。他にも、種目が10種類あることから、10ダンスという呼称が用いられることがありますが、これはどちらかと言えばこの種目で競う競技ダンスのことを表す場合が多いですが、厳密にそうだと定まっているわけではありません。